取り扱いめっき製品紹介
フープめっき
フープめっきとはリール状の金属フレーム(各種銅合金や42材等) の製品に各種めっきを行います。
映画のフィルムのようなリールに巻きつけられる形状からリールtoリールとも呼ばれます。
野毛電気工業のフープめっきは独自のマスキング技術により、高精度でコストメリットに優れためっきを可能にします。
全面めっきはもちろん、機能部へのスポットめっきやストライプめっきが可能です。
工程監視システムの導入により工程記録や製品検査を行い、厳重な品質システムで製品保証を行っています。
全面めっき
フレーム全面に各種めっきを行います。
全面にめっきを行う為、マスクが不要である為、初期投資のほとんどかからない方式です。
また、フープめっきの中で一番速度が早く、生産効率の高い方式です。
ストライプめっき
フレームにストライプ状にめっきをします。
野毛電気工業では1条から最大16条まで高精度な公差のめっきに対応をしています。
テープマスクではなく、マスキングベルト方式を採用する為、めっき後にマスキングテープを
剥がす必要が無い為、環境にもやさしくテープ残渣も残りません。
スポットめっき
フレームの機能部にのみスポットでめっきを行います。
金・銀・パラジウム等の非常に高価な貴金属を高精度に必要な部分にのみ
めっきを行うことで、貴金属コストを最小限に抑えることができます。
インラインカメラによる全数検査を行っており、高品質な製品をお届けします。
リードフレームめっき
42材や銅材のリードフレームへのめっきを行っています。
金属のみのリードフレームやチップなどを樹脂封入後のリードフレームのどちらのめっきにも対応しております。
内装めっき
めっき
金属のみのICリードフレームに銀のスポットめっきを行っております。
お客様の工程でICチップを実装して、ボンディングワイヤーとリードとの接合性を向上させるために
電気伝導性の優れた銀めっきが選ばれております。
パッケージの小型化が進み、銀めっきのエリア精度の向上が求められ、弊社のマスク技術による
高精度なスポット銀めっきはお客様からご好評いただいております。
めっき後は自社製の自動外観検査装置を通すことで高い品質基準をクリアし、安定した製品を供給しております。
内装めっき後加工
めっき後の加工として、ICリードフレームの微細なリード先端を固定するためにテープ加工やリードカットや
ICチップを実装するアイランドのダウンセット等を行っております。
自動外観検査まで一貫で対応できる設備を保有し、お客様の納期を考慮した生産体制を維持しております。
外装めっき
ICリードフレームの樹脂封止した後のアウターリードに全面スズめっきを行っております。
鉛フリーのスズめっきはスズ-ビスマスとピュアスズがあり、お客様の製品仕様に応じて選択可能です。
現在ご注文いただいている製品は車載品が6割以上あり、ポカヨケを含めた品質管理を行うことで
お客様の厳しい品質要求にお応え出来る生産体制を維持しております。
海外の品質トラブル等で当社が技術的な相談等に対応したケースではお客様より高い技術力を
評価頂いたこともございます。
CCD・CMOSセンサー用リードフレームへのめっき
CCDやCMOSセンサーに使われる樹脂モールド後のリードフレームにニッケルめっきや
金めっきを行っています。
マスクの改造や電気の流れをコントロールすることでインナーリードとアウターリードで
要求される性能に応じて異なるめっき厚にてめっきを行う差厚めっきにも対応しております。
宇宙・防衛関連部品へのめっき
難易度が高く、高品質を求められる宇宙・防衛関連製品についても野毛電気工業のめっき技術が使われています。
これらの製品形状は一品一葉が多く、それぞれの製品に応じた最適なめっきを行なっています。
一品一葉の形状に応じた治具を都度製作し、耐食性やめっき厚の均一性といった品質要求をクリアしています。
また、現在の宇宙・防衛産業に使用されている、軽量化材料(アルミ・チタン等)へのめっきはもちろん
今後需要が見込まれる特殊素材(樹脂系)へのめっきも行なっております。
UBMめっき
半導体ウエハーの電極パッド上にニッケル・パラジウム・金めっきを行います。
クラス1000のクリーンルームの中で社内で最も厳しい
品質管理を徹底しています。
手作業の為、少量・短納期に対応しており
仕様もお客様のご要望に出来るだけお応えします。
サイズは、3mm□の個片チップから8inchまで臨機応変に対応が可能です。
また、少量ならば独自の裏面マスク方式により、TAIKOウェハーにも対応可能です。
当社の特徴として、置換金めっきによるニッケル腐食がほぼありません。
置換金めっき後(金めっき厚 0.1μm)
置換金めっき後(金めっき厚 0.1μm)
ワイヤーめっき
線材に行う連続めっきの総称をワイヤーめっきと呼んでおり、弊社では大きく
細線めっき・圧延テープ・各線めっきの3つに分類しています。
ニッケル、コバール、銅、タングステン、アルミニウム、ステンレス等の金属の線材(丸材・角材)形状に
金、パラジウム、ニッケル、銅等の貴金属めっきを行っています。
ワイヤー伸線加工はめっき後のワイヤーを20 μmまでの精密伸線加工、精密圧延テープ加工も可能で
多種多様の電子材料製品としてお使いいただいております。
ワイヤーめっき及び、めっき後の伸線・圧延加工により、モバイル部品として市場ニーズにお応えします。
細線めっき
ワイヤーに金・パラジウムめっきを行うことにより、銅ワイヤーより耐酸化性に優れ、純金のワイヤーに比べ
コストパフォーマンスを向上したワイヤーです。伸線加工技術により、さまざまな線径に対応可能です。
めっき後に伸線加工を行うことで、めっき膜厚のバラツキが少なく、均一なめっきが可能です。
用途として半導体ワイヤーボンディング、電子機器コネクタ部品、自動車電装品等があります。
素材 :銅、ニッケル、鉄、銀等
めっき仕様:金、パラジウム、ニッケル等
ワイヤー径:1 mm~20μm
圧延テープ
圧延ローラーを使い、厚みを15 μmまで圧延加工を行うことができます。
回路の補修やリード線等に使われるテープ状の製品です。
各種材質、テープザイズにもご相談に応じます。
100 m以下の少量生産にも対応しております。
めっき~伸線~圧延を一貫生産で出来る為、処理価格を抑えることができます。
素材 :銅、コバール、ニッケル等
めっき仕様:金、ニッケル
製品サイズ: 幅 0.1 ~ 2 mm、厚み 15 ~ 50 μm
角線ワイヤー
丸型の線材だけでなく、角型に成型した角線、異形線材へのめっきも可能です。
連続してめっきを行う為、バラ形状でのめっきに比べ、低コスト化が可能です。
用途として各種接点部品、車載向け電装部品等があります。
素材 :銅、銀、ニッケル、鉄等
めっき仕様:金、ニッケル、銅等
製品サイズ:例)0.5 ✕ 0.5 mm、1.2 ✕ 1.7 mm等
バレルめっき
野毛電気工業のバレルめっき技術は、小型製品や平板状のくっつきやすい形状の素材などを
液中で回転させながら、均一なめっきを行います。
治具に接触させる必要が無い為、製品に接触跡がつかないことが特徴です。
大量に処理できる為、ラックを使用しためっきに比べ生産性に優れています。
バレルめっきの特徴
上記のようなバレルと呼ばれる容器にめっきしたい製品を入れ
めっき槽の中で回転させながらめっきを行います。
チップ部品、ネジ、ナット等の小さい製品を一度にたくさんめっきする事ができます。
バレルめっきの課題としてめっき厚のバラツキが大きい点がありますが、弊社独自のノウハウで
膜厚のバラツキを抑えたバレルめっきを可能としています。